メモ魔-介護メモは人間を成長させてくれる。

MEMO
私は結構なメモ魔です

何でもメモしています。
iphoneにも、パソコンにも、実際のメモ帳にも。

父を自宅で介護していた、直近3年ぐらいは毎日何かが起こるので、朝エクセルにメモを残すのが日課になっていました。
あ、今も続けています。

認知症以前に、脳外科に同行していた時、
何時間待ったとか、何時に行ったら待たないで済むとか、何曜日は人が多いとか。
会計中に病院内にあるfaxで薬局に処方箋を送ると、薬局で調剤している時間(朝昼晩個別に、薬をパックにしてもらっていたので)待つ必要が無いとか。

医者の態度に頭に来たとか。これは私的によくある事だったんですが。

とにかくメモっています。
ついでに、やるせない気持ちや、自分を奮い立たせる言葉。
頑張らなくてイイ、適当でいい、可哀想なのは自分なんだーとか。

ほんと色々。エクセルの機能を使って、見出しを赤色にした別シートに自分の歳、親の歳をセルに並べて、何年にはこうしたい!とロードマップを作ってみたり・・・。己の苦悩が見えてきます。

たまに読み返すと涙が出てくる事もあります。

今から6年前の 2011/12/26、早朝6時、
ピンポンが鳴る。玄関出ると警察官が来ていて、びっくり。

父が夜中に裸足で出て行って(これは睡眠導入剤で夢遊病の副作用)、息子さんを部活に送る途中だったと言う通りすがりの方が、警察に連れて行ってくれていました。

慌てて警察署に行くと、借りたスリッパを履いてしょんぼりしている父がいました。きっと本人が一番辛いだろうと、出来るだけ明るく、「どうしたの?」と聞くと、「試験を受けに行く予定だった」と。

連れて来てくれた方に、お礼を言いたくて、連絡先を教えてもらうようにお願いすると「当たり前の事をしただけですから」とお名前を教えて貰えなかった。
早朝に裸足の老人を怖がらずに、警察へ連れて行って下さった方、本当にありがとうございます。

2度とこのような事が無いように注意しますと、書類を書いて手続きは終わりました

帰りの車の中で父は涙目だった。「なんでだろう。どうしてだろう。」と不安そうでした。
そして私が会社に行った後父は、号泣していたようです。

人の優しさに触れられた出来事でした。いつか同じように誰かにお返ししたいと思うようになりました。

2015頃からのメモ

●召使いの様に使われるのに腹が立てど、小さい背中を見るのはつらく…。
●3/8(日)どこか行きたそうだが疲れていたのでお断りした。
●3/9(月)仕事から帰ってくると父が玄関に出てきて首を出している。車音やシャッター音で私の帰りを察するらしいが、さむいぞ!風邪ひくぞ!
●3/31(火)今朝、揺れたと言っていたらしいが、実は震度1だった、あなたはなまずか?
●声が枯れて、オネエみたいな声。その声で自分の名前を言ってごらんと言うと笑っていた。1日1笑が目標
●大ちびって臭い、お蔭で食欲が無くなり、痩せるかも。
●デイサービスが楽しかったらしく、電話をしろとわけのわからない事を言い出し、どこにするのかもわからないけれど、電話をしないと怒鳴るらしい。仕方なく、自宅に電話を掛けさせて、話し中としていたらしい。
●なぜか台湾に行かないといけないと言う。
●またも台湾話。ニュースで見たのか、デイサービスで話が出るのか。
●結婚式はどうするのか?と言う。誰の結婚式か聞くと自分だと言う、誰と結婚するのと聞くと、変な事に気付いて笑う。せめて私が独身だという事、覚えておいてください。
●なぜが、玄関で大便を踏んづけていたらしい。紙パンツも汚れておらず、どうやって用を足したのか母分からず仕舞い。
●玄関におしっこをするので、電流が流れるよと釘をさしておいた。
●トイレ掃除、臭い臭すぎる。
●大人しい。比較的ニコニコしていて会話もする。毎日こんな日だったらいいのだけど。
●今朝もにこやか。車庫もあけてくれている。
●目がぼーっとしている。死ぬ前だと本人が言っていた。
●朝方3時半ごろ、物凄い叫び声で目が覚める。夢らしいが、あんな大声辞めて欲しいわ。
●朝デイサービスに行く途中に泣いていたらしい。帰ってきても目が真っ赤だった。自分が分からないらしい。そういう時は頭がとてもクリアなことが多い。
●弱気になると皆に頭を下げる父を見るとなんだか可哀想になる。でもそれに振り回される私はもっと可哀想という事実。
●12時ごろ歯を磨く音がしたので洗面所を覗いたら、鏡の所に掃除用の大きなブラシが置いてあって、まさかこれで歯を磨いてはいないだろうな?とドキリとして本人に聞くと、笑って磨いていないと言っていた。良かった(笑)

●玄関が臭いので、「おしっこしたでしょ?」と言うとニヤニヤしていた。玄関は臭いんだけど、トイレは臭くならない。明日から大雨らしいので、まぁいいかと大らかになっていく母と私。
●大雨の中カッパを着せて、車庫でデイのお迎えを待つ。一人で運転して5人を迎えに行くのって大変ですね。自分は濡れても、通う高齢者は濡らしちゃいけないから大変ですね。

●この日も大人しい。そしてまともな事を良くしゃべる。未だにギャグのセンスはある。うっかり笑ってしまった。

●家に帰って、なんか丸くて黒い固いものがカーペットの上に落ちている。まさか・・・。そのまさか、父親のふんだった。その日は便が出ないと言って死んだ方がいいとうずくまっていたそうだ。何度か階段を降りてやっと出たそう。ふと思うのは、何か痛みがある時の父親は結構まともな思考である。脳のどこかの痛み中枢あたりを触れれば、認知症に効果があるのではないかと思う。痛みが伝わる脳神経部分と何か関係ありそうだ。フォレストクリニックの河野先生に聞いてみようかな。

●ご近所さんから、父が階段にいておしりが全開になっていると電話があったようだ。ズボンを手すりの端にひっかけているのに、無理やり歩いて、おしり全開だったらしい。下手すると、公然わいせつ罪じゃないか。

全部、思い出せます。笑えます。

そして、デイサービスの方が毎回記してくれたメモに

誕生日の目標を父に聞いたら
「自分の事は自分で出来るようになりたい」と言ったそうです。
認知症と言う病気は残酷ですね。

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