介護話も状況が違うとストレスになる。

介護の苦労は、誰に愚痴ってもマイナスと思う時がある。
完全同意は無いし、聞く方もストレスが貯まると感じている。
同じ境遇だと思っていても、下手をするとその友人さえ失ってしまう可能性がある。

仲の良い友達がいる。彼女は最近母親を施設に入居させるも、何時も電話攻撃があり、それはそれで大変そうだ。
私の愚痴にも共感でしかないと言ってくれている。

彼女には、長年付き合っている彼氏が居るけど、私には居ない。
彼女には、介護を手伝ってくれるお姉さんが居るけど、私には手伝ってくれる兄弟は居ない。

でも、私の身近な友達で親の介護をしている人は、同世代は彼女だけだ。
他は、介護を必要としていても、遠方に住んでいるか、親が完全に自立した生活をしている人だけ(未だに親がご飯を作ってくれる人もいる)

一重に介護と言っても、人それぞれ、親の健康状態も違えば、介護度も、経済状況も違う。

うっかり相談したり、愚痴ったりしたら、逆にストレスが増す事がある。

彼女の彼は、お母さんの介護をしていた。とても朗らかで、可愛くて、デイサービスでは人気者だったそう。
自営業の成す技なのだが、認知症の母親を週5日デイサービスへ送り迎えをして、ご飯を作っていたと言う。(どのくらいの期間していたかは知らないが)
彼には近所に、既婚子供なしのお姉さんが居るのだが、週に1回介護を手伝う程度だったそう。
こんな形もあるものなんだな・・・。

そして、海外に住む私の兄家族は一切手伝ってくれないというか手伝う気さえない状況。
そのことをついつい愚痴ってしまう。
血管性の認知症を患う父を見送り、今度は母、かれこれ父親がそうなってから16年同居している。

フルタイムで働いていたので、実家に戻り通勤時間は5倍。
残業振替、有休を使って病院へ同行。
週末は、コインランドリーと買い物兼業。
思い起こせば、自分でも良くやってたなと思う。

彼女とその彼には、
苦労を分かち合える、高齢親の介護仲間と思って色々愚痴を言っていた。
東大卒で母親の自慢の息子は、介護しなくても、褒められ許されると。
聞いていて気分の良い話ではない・・・。

すると彼女の彼。怒りの矛先が私の兄になる。

少しは手伝えよ!会った事無くてこんな事言うのはどうかと思うけど、
今に天罰が下る、大きな天罰が下る、そんな奴友達居ないだろ。

と聞くに堪えない言葉が飛び出した。
学歴コンプレックスがあるのか?と感じる程、急に怒る。
それを目の当たりにして、介護の愚痴は、経験者や身近な人にも言い過ぎてはいけないと痛感した。

兄にとっての天罰は、家族や、私が死ぬことなんじゃないだろうかと考えてしまうし、
そもそも天罰って、知り合いの人間に言うべき言葉なのか?

と更に私を悩ます結果となってしまう。
介護の愚痴もほどほどにしないと、友達さえも失ってしまうと思った。