陸王の挿入歌

日曜日夜のドラマが楽しみです。池井戸潤さん作品の陸王です。
82歳の叔母も楽しみに見ていると言います。今一番の楽しみなのだそう。
日曜の夜が楽しみだなんて、サザエさん症候群の逆を行くんだからすごい。

サザエさん症候群:

日曜日の夕方から深夜、「翌日からまた通学・仕事をしなければならない」という現実に直面して憂鬱になり、体調不良や倦怠感を訴える症状の俗称である。

役所広司さんや寺尾聰さんはホントに演技が上手いなぁと思います。さすが日本を代表する俳優さんです。
池井戸作品は大好きなので、書籍もドラマもWOWOWのドラマも見ています。

amazonプライムで先日見たWOWOWの空飛ぶタイヤも良かったです。
こちらの作品は、2018年に池井戸作品としては初めて映画化されるのだそうです。
主演はTOKIOの長瀬さん。その他人気の俳優さんがずらり登場。

私はどちらかと言うと、池井戸作品はいぶし銀の俳優さんに演じて欲しいなぁと思うので、映画は見に行かないと思います・・・。

今回楽しみに見ている陸王について、とても残念な点が・・・。

そう、挿入歌です。

初回の放送時、びっくりしました。なんなんだ、この突然の高音の曲は?
違和感だらけでした。ジュピターという曲は知っていましたが、なぜ今この場面でこの曲が?
ストーリーが頭に入ってきません。

私は20代に7年程MA(マルチ オーディオ)として番組制作に携わっていました。
だから特に気になるのかもしれません。

歌詞が、番組の内容に合ってないし、どこか聞いた曲だから余計ストーリーに集中出来ないし、
本線・ノイズ(ミシンを踏む時の音だったり、走る時の足音だったり、時としてとても重要で、音を強調します)が打ち消される程の大音量。
オーディオバランスが悪いのです。

MAはたまにバラエティや旅番組など内容に合わせて、軽いノリで曲を選んだりします。

例えば、自転車の話だと、QueenのBicycle Raceとか、
空耳アワーで有名になったマイケルジャクソンのsmooth criminalの”パン、茶、宿直”をどこかに当ててみようとか、
だいたい喋りの邪魔にならないように日本語以外の曲を使う事が多いのですが・・・。
と言う感じで、いろんなコンテンツとのシンクロを考えて作業します。選曲の意図が視聴者に伝わったら、
(ドキュメンタリーで使った曲名を教えてくださいとはがきが来たり)それはとても嬉しいのです。
私もたまに選曲の意図が見えて、にやりとすることがあります。

私は多分日常生活で音に煩い方で、毎朝同じ曲は聴きたくないので、通勤時に車で流れる朝ドラの主題歌はミュートにします。
音楽を聴きたくない場合は、ミュートを押せばいいのですが、
今回の場合は、この挿入歌の時にセリフもあります、重要なノイズもあります。MA泣かせと言いましょうか、どうして?なぜ?
スポンサーあってのドラマなのでしょうけど、これはちょっと…。と思います。

折角の歌声に嫌悪感さえ抱いてしまいます。
もっと適切な所で曲をかけてあげたらいいのにな。

きっと現場では意見できない人達が、心を痛めながらミックスダウンしているのだろうと想像します。
下町ロケット、ルーズベルトゲーム、池井戸作品ファンであれば、通常のようにインストゥルメンタルを使って欲しかった。